「クロスワードキング」2018年8月号の解説、始めていきたいと思います。
冊子全体の内容
◎概略
- 定価:480円(税込)
- 発売日:2018年6月19日
- 懸賞応募締切日:2018年8月17日(最大60日間)
- 応募方法:郵送またはWEB
- その他:イードのパズル誌・合同企画「THE 美食対決!」開催中
「クロキン」をはじめ、イード発行パズル誌「漢字道」や「まちがいさがしキング」などに付いている応募券を3枚送ると抽選で高級海鮮やブランド牛肉があたります。クロキンは今号でラストですので、9月号をお求めの方はご注意を。
◎問題数:全64問
- クロスワード:40問
- スケルトン:4問
- アロークロス:5問
- ナンクロ:3問
- シークワード:2問
- ボナンザ:2問
- 漢字穴埋めパズル:2問
- 漢字パーツコネクト:2問
- その他(4コママンガまちがいさがし、ナンプレ、漢字プレースなど):1問ずつ
全体数が65問から64問へ変更。定番パズルはクロワードが2減、それ以外は凡そいつもどおりでしょうか。なお、毎号恒例だったシリーズ「クロキン世界ツーリスト」と「昭和の大人物クロス」は今号未掲載です。
また上記のとおり新たな試み?として、4コママンガまちがいさがしや漢字プレースといった数ヶ月前に掲載されたパズルが再登場しています。
解答時間と解説
◎Q1~10
解答時間は32分27秒。
通算390号記念としてQ1~10まで「サンキュー☆クロキン」特集が組まれています。正直パズルからは「サンキュー」があまり読み取れませんが……。
種類構成はクロスが半分以上を占めていますが、お馴染みのアロー+スケルトン合体パズルや前述の4コマまちがいさがしが出題されています。
Q4の4コマまちがいさがし(出題:熊切映影さん)はかなりの難問。というのも3コマ目の下線が右のほうだけ若干上にずれていることと、同じく3コマ目にある王子が背負っているリュックサック右肩の部分が無いように見える(おそらく印刷ミス)ため、こちらで間違いの勘違い。
15分以上と大幅に時間を食ってしまったままでのスタートとなりました。
Q6のアロークロス(出題:田嶌幸代さん)は三と九が付いている漢字の読みがキーとなります。
欲を言えば解答欄のマスにもう少しだけ三・九のキーが関わってくれると、もう少し味わい深くなっていたかもしれません。(例えば、E欄を「九州」の6文字目に配置するとか)
Q8のスケルトン(出題:タケルさん)のテーマは「花」。一般読者アンケートであがった花だそうですが、全く知らなかったものもあり非常に新鮮でした。なお、パズルの難易度も同サイズのものと比べてやや厳しめです。5分台で解けたら早い方かと。
◎Q11~20
解答時間は46分11秒。
定番の三字熟語ネットワークや黒マス無しクロス&シークワード、ワイドショークロスはここで出題されます。
さてQ14に登場する件の黒マス無しクロス&シークワード(出題:李坊さん)は、いつもどおり安定した難しさ&面倒くささ。
タテ22のキー「大工道具の『手斧』」や
タテ48のキー「『山椒大夫』に出てくる安寿姫の弟」、
ヨコ51のキー「ネギの別名」など
手ごわい相手がでてきたら後回しにして簡単なキーから埋めていくのがセオリーかと。どうせ最終的に全部埋めなきゃならんわけだし。
Q19のクロスワード(出題:庄田雄二さん)はリスト内に掲載された2文字の言葉を色つきマスに入れていく変り種。
リスト内の2文字を全て「○ン」に統一されていて美しく、かつパズル内での色つきマスの配置も非常にバランスがとれています。
◎Q21~30
解答時間は29分44秒。
お馴染みのパズル「ふたまたスケルトン」もここで登場。また、Q27~31は小特集の1「アウトドアへGO!」です。
Q29のアロークロス(出題者:秋月ゆうきさん)で出題されるテーマは、アウトドアにちなんだキャンプのカレー作り。林間学校などで作った方は懐かしいお題かと思われます。
ちなみに難易度も比較的「辛口」のアロークロスですので舐めてかからないように。
Q25のナンクロ(出題者:POROさん)は解答方法がやや変則的で、文字対応表の文字では作れない言葉を選択肢から見つけます。一見すると文字対応表の大部分を埋めないと解けないようですが、28と33さえ埋められればなんなくクリアできる実はイージーなパズルです。
◎Q31~40
解答時間は33分31秒。
ザ・ビッグパズルはいつも通りQ37・38で出題されます。Q36の「忘れじのキミ」(出題者:本間正夫さん)やQ39の「Who's who」(出題者:草野公平さん)のクロスでは芸能ジャンルのキーが出題されます。
Q33のクロスワード(出題者:天海さん)は、「名作小説」がテーマ。
タテ53のキー「○○○○武郎の代表作『或る女』」や、
ヨコ17のキー「トルストイの長編小説『○○○・カレーニナ』」など、
洋の東西問わず幅広く出題されます。読んだことがない方は、夏休み中の小中学生を見習って一緒に読書感想文を書いてみるのも良いかもしれませんよ?
ちなみに俺は『月と六ペンス』を早速図書館で借りてきました。
◎Q41~50
解答時間は35分6秒。
クロスが大半、残りをスケルトンやナンプレといったパズルで固めています。なお、久しぶりに登場した漢字プレースもここで出題。
Q41のスケルトン(出題者:がじゅ丸さん)は、星座のスケルトン。
88しかない星座を取捨選択してほど良い難易度のスケルトンを組み上げる腕は流石としかいいようがありません。
たまには夜空を眺めてみましょう。今の季節ならわし座やこと座、さそり座なんかが良くみえると思います。……パズルの感想じゃないな、コレ。
Q45(出題者:新田正純さん)は、「夏だ! 祭りだ!!」のクロスワード。
タテ38のキー「白装束の氏子が燃え盛る大○○○○を持って石段をねり歩く熊野那智神社の『那智の火祭り』」のようなテーマどおりのものもあれば、
タテ47のキー「絵を書く才能」や
ヨコ23のキー「小さなネジ」など王道なものも登場します。
◎Q51~64
解答時間は53分42秒。
Q50~56は小特集の2「体にいいこと始めましょ」。そしてQ62以降はQ1~4と同様カラーページ。
ラストのQ64に登場する人妻のヨシコさんはメガネ美人でグッときますね。
なおQ64のパズルはボナンザ(出題者:伊藤美由紀さん)ですが、質問文を埋めただけでは答えを教えてくれない、じらし上手なパズルです。
Q58のアロークロス(出題者:ナミちゃんさん)は、宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』をモチーフにしたパズル。
今号は夜空がらみのパズルが多いですね。作品のあらすじとともにパズルを解いていく定番のアロークイズですが、今回は『銀河鉄道~』のあらすじをあまり知らなかったため思わず魅入ってしまいました。
もちろん、先述の『月と六ペンス』とともに図書館から借りたのはご想像のとおりです。
Q61のクロスワード(出題者: 新田正純さん)は「合体漢字」を答えてパズルを埋める変則種。
なお「合体漢字」とは、「十」+「日」+「十」+「月」=「朝」といったようなパズルのことです。
全ての「合体漢字」を解かないと正解にたどり着けないため、なかなか手ごたえがありました。
◎総括
全64問の解答時間は2時間52分42秒(前号より1時間36分55秒減)。
最初の間違いさがしで遅れをとったものの、その後はトントン拍子でした。今号のパズルは相性が良かったんだと思います。
特に前号は30分近くかかったナンクロのビックパズルも今号は5分たらずで解ききったのが大きかったですね。
今号はいわゆる新傾向の問題は少なく、過去に出題されたパズルのリバイバルが多かったように見受けられました。
そちらの方が対策しやすいので助かるっちゃ助かるのですが。
それでは新たなパズルを見つけるべく、9月号を買いにいってきます。まだ書店に残ってるかな……。
以上です。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
解答速報は8月18日に掲載予定です。