紙のみぞ知る

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【ペンシルパズル】漢字ナンクロで使用される文字を集計・ランキングしてみた

 

 

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漢字ナンクロを遊び始めて二ヶ月が過ぎました。限られた手がかりから熟語を作っていく快感のトリコになっています。

 

しかし上級クラスのナンクロになると、なかなかこちらの思い通りに漢字を埋めさせてくれません。これかな? という漢字を持ってきても「私が欲しいのはそれじゃない」と、パズルからつれない返事がかえってくるばかり。

 

そこで、振られっぱなしの俺はふと思いつきます。

それならナンクロの皆から好かれるような、万人受けする漢字を探しだしてやる!

文字そのものよりも、ナンクロ頻出語を勉強する方が先なんじゃない? そんな疑問も持ちましたが、まずは熟語のパーツである漢字そのものに焦点をあててみます。

 

集計方法

1.集計対象となるナンクロ問題(解答付き)を探す。

手元にある雑誌の中で、既にナンクロの解答が掲載されているものは以下のとおり。

・『クロスワードキング』(株式会社イード発行)

・『漢字堂』(株式会社マガジンマガジン発行)

・『漢字堂特選100問』(同上)

・『別冊漢字館』(株式会社ワークス発行)

・『難問漢字館』(同上)

 

2.数百問あるナンクロ問題を100問まで厳選する。

1.で挙げた冊子の問題全てをデータ入力・集計するとものすごく時間がかかりそうなので、キリのいい100問に抽出。選ぶ際には、各冊子のカラーや難易度など偏りが出ないよう、各冊子の掲載数の比率および掲載順に配慮しました。

 

3.解答に書かれている対応表・チェック表の漢字を表計算ソフトへデータ入力する。

ITスキル高めの方は何かしら効率的なやり方を知ってるかもしれませんが、そのあたり残念なので、ひたすら手入力しました。タイピングも遅いので、この作業だけで4時間ほどかかっています。

 

4.表計算ソフトへ入力した文字数をカウントし、出現率を計算、降順に並べる。

ITオンチですが「COUNTIF関数」はたまたま知っていたので、ここはサクッと終了。さてさて……

 

 

 ランキング(ベストテン)発表

集計したところ、延べ漢字数は4779、使われた漢字は537種類という結果が出ました。もう少し多いと思ったのですが、母数が100問しかないため、まあこんなものかと。

この537種類のうち約37%にあたる199種類の漢字は、出現率がたったの1%です。(「険」、「都」、「秀」、「左」など。)こんな文字をナンクロへ投げかけてばかりいても、まず相手にされませんので注意しましょう。

それでは、ランキング入りのベストテンを第10位から発表していきます。

 

第10位

 

」(出現率:70%)

 

小学校一年生で習う漢字「文」が第10位。「名文」、「人文」、「文明」など、他の簡単な漢字との接続力も良く、ナンクロ必修熟語の「三文文士」にも登場します。

 

第8位(同率) 

 

」・「」(出現率:どちらも71%)

 

やや画数が多い「国」と「学」が同時にランクイン。書く手間が大きいので印象に残りやすい2文字かもしれません。

 

第7位

 

」(出現率:77%)

 

第8位以下に大きく差をつけて出現率は70%後半へ突入します。確かにこっちの「物」はナンクロでよく見かけますね。ちなみに「者」はランキング外(出現率:28%)でした。

 

第6位

 

」(出現率:78%)

 

「物」との接戦を制した「手」が第6位にランクイン。個人的にはこの漢字がベストテン入りするとは思っていなかったので、かなり意外でした。パズル作成者からすれば、かゆいところに手が届く慈悲深い漢字なのかもしれません。

 

ここで第5位の発表へ移る前に、せっかく集計したので惜しくもランク外になった漢字を一部公表します。なお( )内は出現率です。

 

第11位:「行」(67%)

第12位:「日」(66%)

第13位:「中」・「家」(65%)

第15位:「事」(64%)

第16位:「気」(60%)

第17位:「下」・「心」・「水」(57%)

第20位:「会」・「本」(55%)

第22位:「無」(54%)

第23位:「天」(53%)

第24位:「道」(51%)

第25位:「不」・「用」(50%)

第27位:「力」(49%)

第28位:「動」(48%)

第29位:「理」(46%)

第30位:「名」(45%) ※ 以下省略

 

第12位の「日」は、もう少し順位が上かと思っていたのですが、これまた想定外でした。それでは、ベスト5の発表です。

 

第5位

 

」(出現率:80%)

 

第5位は「地」。接続の良さもさることながら、「地下水」や「行楽地」といったベーシックな熟語から「地切」や「占地」といったマニアックなものまで、幅広い難度で使われているオールラウンダー。多くのものを受け入れてくれる、母なる大地のような、そんな漢字です。

 

第4位

 

」(出現率:81%)

 

「生」が第4位にランクイン。読み方の候補がものすごく多いため、ナンクロの中ではなかなか特定しにくいイメージがあります。思いつくだけでも「セイ・ショウ・ゼイ・ジョウ・あい・い・いけ・う・お・き・なま・なり・は・ふ」……「生」は難しいと実感させられます。なお対義の「死」は、そのネガティブな印象からか、集計した中には1文字も出てきませんでした。

 

第3位

 

」(出現率:92%)

 

ここで出ましたか。集計前はトップだと予想してましたが……。他の漢数字「二」(出現率9%)や「三」(出現率18%)などとはまさに一線を画した漢数字のキング。他の漢数字はだめでも「一」さんなら入っても許される熟語の例は、枚挙に暇がありません。4位以下の後続を引き離して90%の大台に乗っかるパワーはやはりナンクロ漢字一流の証です。

 

第2位

 

」(出現率:93%)

 

第2位は「大」。漢字辞書を引いていただくとお分かりかと思いますが、熟語の前にも後にもどちらにも付きやすく非常に使い勝手が良い文字なんです。四字熟語の構成文字としても抜群の量と知名度があり、漢字ナンクロの定番文字として納得の順位かと。

 

第1位

 

 

↓ ↓ ↓

 

 

」(出現率:95%)

 

栄えある優勝漢字は「人」。そうか「一」だと考えてたが、お前さんだったのか……。出現率は驚異の95%。20問中19問に顔を覗かせています。これ以上の説明は不要、ただ「いてもらわなきゃ困る人」という存在です。

 

 

全ての結果が出ました。今後はナンクロで迷ったら「人」「大」「一」「生」「地」のベスト5で攻めてみようと思います。

ただし母数自体はたったの100問なのに加えて、ランキング間も僅差なものが多いため、再度別の問題で集計したら、別の順位結果が出るかもしれません。今後、別の母集団でランキングを再集計してみて、今回のものと比較してみるのも面白いかもしれませんね。